今回は、さいたまで家を建てる方に知っておくべき「地域特性」について解説します。
目次
北海道から沖縄まで日本にはたくさんのハウスメーカーがありますが、ハウスメーカーを選ぶ際はそのエリアの特性をしっかり理解した上で家づくりをしているかどうかをよく見極めることが大切です。
極端な話ですが、北海道と沖縄で同じ家を建てたらどうなると思いますか?
北海道の厳しい寒さの中生活するためには、一例として「気密性」と「断熱性」を高くすることで家の中の暖かい温度を保てる、「暖かい家」を造らなければ、雪の降りしきる冬を寒くて過ごせないのではないかと思います。
また、使用する建材もより低い温度に耐えられる素材を選ぶことが必要になってきます。
一方、沖縄ではどうでしょう。
沖縄は1年を通して気温が高い日が多い地域です。
北海道と同じお家を建てたとします。冬はとても快適かと思いますが、気温が最も高くなる夏はどうでしょう?
気密性は確かに重要ですが、地域によっては気密性が高すぎるが故に、熱せられた空気が逃げにくくなってしまいます。
もちろん最新の設備を駆使すれば解決できる部分問題ではありますが、その分予算がかかります。
家の性能は高いに越したことはありませんが、お家にかけられる資金というのは無限にあるわけではないと思います。
ひとつの考え方として、地域の特性を理解し、見直すことで、より一層皆様ひとりひとりに合ったお家を建てることができることと思います。
また、土地から探される方は、地域の特性と言う部分も考慮することで自分に合った土地を探すひとつの材料になるのではないかと思います。
では、さいたま市の特性にはどういったものがあるのかみていきましょう。
さいたまの注文住宅は、大手ハウスメーカーによる建築が多い地域となっています。
「大手ハウスメーカー」というのは、全国に拠点を持った住宅会社です。
たとえば、積水ハウスさんや三井ホームさん、ミサワホームさんや一条工務店さん、ヘーベルハウスさんなど、多くの方が一度は名前を聞いた事があるであろう住宅会社を指します。
現在、さいたまでは注文住宅を建てられる方の約7割が大手ハウスメーカーさんで建てられているという状況です。
残りの3割の方が地元の工務店や設計会社などへお願いしているという事になります。
しかし、全国でみてみますと地元の建築会社や工務店が8割を占め、お家を建てているという数字になっているのです。
ではなぜ、さいたまは大手ハウスメーカーで建てる方が多いのでしょう?
それには3つの要因があります。
大手ハウスメーカーさんは家の単価が高いと言われる会社ですが、それだけかかっても建てられるという世帯年収が高い方が多いという統計になっています。
そのため、安心感のある比較的大手のハウスメーカーで建てる方が多いという現状があります。
家を建てる際に必ず訪れるのが、住宅のモデルハウスが建ち並ぶ住宅展示場です。
地方に行くと、地元の工務店も住宅展示場に出展しているところが増えてきますが、関東では、住宅展示場に出展している地元の建築会社や工務店は極端に少ないです。
これは首都圏では住宅展示場への出展料、加えて維持費が非常に高いということが大きな要因かと思います。
地元の工務店が「注文住宅の家を建てている」という認識が極端に少ないのも原因にあると思います。
「工務店」と聞いてどんなことをイメージしますか?
おそらくどちらかというとリフォームを連想する方が多いのではないでしょうか?
たしかにリフォームを専門とする工務店も多いので間違いではありません。
「工務店」という名前から、あまり「新築の注文住宅」の会社であるという認知が少ないという面もあるかと思います。
また、「広告・宣伝」が満足にできていないという実情があります。
首都圏は人件費が高い分、広告(チラシや雑誌)にかかる費用も地方に比べて高額です。
そのため、地元の会社はあまり広告費を捻出することが出来ず、注文住宅を行っている会社であるにも関わらず、注文住宅を行っているのか、どんな家を建てているのかがお客様に周知されず、集客や受注にならないという背景があるのです。
続いて、気候についてです。
埼玉県は太平洋側気候(夏季多雨多湿、冬季少雨乾燥)に属していて、夏の時期は日中にかなり気温が上がり、冬は晴天の日が多く空気が乾燥します。
春夏秋冬の変化が規則正しく、はっきりしていることが特徴です。
その中でもさいたま市周辺の南部エリアを見てみると朝の冷え込みが埼玉県内の他エリアと比較して弱く、暖かい地域となっています。しかし山沿いになりますと、夜間の冷え込みが強く最低気温が-10℃ぐらいに下がることもあります。
熊谷市周辺の北部エリアは埼玉県内でも夏と冬の気温が埼玉県内で高く、特に夏の最高気温が高くなることで有名です。雨量は埼玉県内では比較的少なく、冬はもっとも風の強い地域になります。南部エリアと同様、山沿いでは夜間の冷え込みが強いことも特徴です。
秩父市周辺の秩父地方は、埼玉県内では気温の低いエリアです。盆地という地形上、冬期に夜間の冷え込みが強く、日中との気温差が大きいのも特徴です。雨量は埼玉県の中では多い方で、八月には雷雨も発生します。
2019年に発生した令和元年台風19号(ハギビス)は、埼玉県にも甚大な被害をもたらしています。台風19号の影響で、埼玉県内の63市区町村のうち48市町村に災害救助法が適用されました。また破損や浸水などの被害を受けた住宅は7,132棟にのぼります。
埼玉県では強烈な台風が少ない傾向にあるとはいえ、地球温暖化が進み異常気象と呼ばれる事態も増えており、この台風19号がもたらした被害を考えると、さいたま市と言えども台風のことも考慮した家づくりをすべきだと言えるでしょう。
また、埼玉県にはあまり雪が降るイメージがないかもしれませんが、昨今大雪による積雪という実態もありました。特に山地では家を建てる場合に降雪対策をしっかり施す必要があります。
日本に住んでいる以上、地震に対する備えは必須です。住宅への地震対策は、埼玉県で家を建てる場合に限らず、日本で家を建てるならば避けては通れないものだと考えましょう。
日本は地震の原因となる「プレート」が四つも集まる地点に存在しています。また、同じく地震の原因となる「活断層」も約2,000ほど推測されており、いつどこで大きな地震が発生するか分かりません。他人ごとだと捉えずに、できる限りの対策を講じておきましょう。
国土交通省が2022年に調査したデータから見ると、埼玉県の土地価格相場が高いエリアを1位から5位までを順にすると、蕨市・さいたま市大宮区・さいたま市浦和区・さいたま市中央区・さいたま市南区・・・となるようです。
ちなみに、SUUMOさんによる関東版の住みたい街/駅のランキングを見てみると、10位内に大宮と浦和が入っており大宮は20代を中心に人気があるようです。
埼玉の気候や自然環境等について少しは理解が深まりましたでしょうか。
埼玉に限らずどこの地域にも特性があるため永く住む土地を知ることはとても大切だと思います。
耐震性能・住宅性能がやはり快適な住まいを築くうえで大切ですね。
最後までご覧いただきましてありがとうございます。
最高のお家づくりとなることを心より願っております。
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