家を建てよう!と決めたけど何から始める?何が必要?と悩む方が多いのではないでしょうか。
一生に何度とない家づくりを満足のいく形にするために、注文住宅における段取り&基礎知識をご紹介いたします。
楽しい家づくりの一歩を踏み出しましょう!
注文住宅で家づくりを検討するにあたり、まずは総合住宅展示場を訪れる方が多いのではないでしょうか。
そちらも間違いではないのですが、ある程度下準備をしておくことで、「モデルハウスでどこを見たら良いのか」「プロに何を聞くのか」「何に注意して見学すると良いか」などが見えてきますので時間を有意義に使うことができます。
ただ見るのと、意識して見るのでは得られるものが変わってくるはずです。
家づくりを成功させるための道のりとして、一例ですが家づくりの流れを解説していきます。
どんな暮らしをしたいのか、まずは家族で話し合いましょう。
要望を出し合い、どれを採用するか、そして優先順位をつけていきます。
そんなこと?と思われがちですが、実はとても重要なことです。
注文住宅の自由度の高さは魅力的なのですが、その反面選択肢が多すぎてしまうのです。
家族間で要望が分かれることもあるでしょう。
何を優先するか、その理由も含めて記しておくことで優先順位もつけやすいですし、後々見返すこともできるのでおすすめです。
こうすれば良かった…と、住んでから気づくことも往々にしてある家づくりですが、
家づくりの際に要望をまとめた「家づくりノート」を作成していた方は、住んでからの後悔がほとんど無いという方が多い傾向にあります。
みんなの要望をまとめると、それを叶えるためにはどんな家を建てたら良いのか、どこの建築会社にお願いしたら良いのかなどが見えていきます。
漠然と様々なお家を見ていると、あれもこれも良く見えて悩んでしまいがちです。
住まう家族の意見が整理されていれば、それを軸に見たり聞いたりすることができるので、その建築会社が家族が要望する家を叶えられるのかもわかりやすくなるでしょう。
色々なモデルハウスを見る際も効率良く進められます。さらに、良い建築会社に出会えた際、家族の理想の家も伝わりやすいでしょう。
最初から事細かに要望を整理できずとも、「これだけは譲れない」ということだけでもまとめておき、段々とノートをにぎやかにしていくと良いでしょう。
家族の要望をリストアップしたら必ず共有しましょう。後々の衝突を防ぐという目的もあります。この時もノートがあると便利です。
好みのデザインや、取り入れたい設備機器・商材は参考資料があると建築会社に相違なく伝わりやすいです。
家族間で要望が異なる際も、建築会社に相談しプロ目線での意見を聞けてよりよいプランに繋がります。
リストアップは、欲しい部屋や設備だけではなく希望する理由・目的までまとめるのことがおススメです。
実現するのが難しかった場合でも、ベストな代案を提案してもらいやすくなるからです。
家づくりノートをより良くまとめるためのコツをご紹介します。
どんな暮らしがしたいのかを挙げていきましょう。
イメージを想像できる言葉で書くと伝わりやすいです。
デザインを重視したい部分は、実例写真などでイメージを共有しましょう。
インターネットにたくさんの参考事例がありますので見ながら決めるというのも手です。
要望には優先順位をつけ、さらに「MUST(必須)」・「WANT(要望)」に分けると良いでしょう。
予算を超えそうな場合などは、「WANT(要望)」から見直すようにしましょう。
要望はもちろん、疑問もメモし忘れず質問できると効率が良いです。
特に家づくりは疑問がたくさん出てくると思います。
ひとつひとつ確実に解決していくことが成功の鍵です。
家の予算は、生活設計に基づいて総合的な予算を把握し、無理のないマネープランを立てることが大切です。
住宅ローンの組み方や返済の方法、予算配分など正しい知識を取得して臨みましょう。
こうした時、プロの相談相手がいると安心です。
家族によって異なるライフスタイルから将来かかるであろう費用を算出してくれる「ファイナンシャルプランナー」に一度相談するのもおすすめです。
ファイナンシャルプランナーは、当社もですがほとんどのハウスメーカーさんで紹介してくれると思います(例外もあります)。
そういったお金の相談は完全無料で行ってもらえますので気になる方は気軽に相談してみましょう。
「いつ」「何に」「いくら」必要なのか?費用の全体像を把握しましょう。
例えばお子様の入学だったり、将来の老後の資金だったり…今はまだイメージが沸かないこともあると思います。
しかし、事前に把握しておくと少しずつでも「準備」しておくことができますので、家づくりだけでなく今後の生活にも役に立つでしょう。
家づくりにはどのような費用がかかるのか、まずその内訳を知り、自己資金や住宅ローンを利用してしっかり準備していきましょう。
また、家づくりにおいての「工事費」や「諸経費」などは何回かに分けて支払うこともあるので、その時期を知っておくことも大切です。
事前に建築会社に確認しておくと良いでしょう。
「家」は人生の中で幾度とはない大きな買い物です。
家づくりにおいて検討していくお金について見ていきましょう。
土地をすでに持っている方は費用はかかりませんが、持っていない方はまず土地を取得するところから始まります。
土地と建物は、基本的に別採算で考えましょう。
どちらも住宅ローンで組むことは可能ですが、土地と建物とではそれぞれ別で契約を結びます。
土地の決済(引渡し)後、いよいよ家づくりが始まります。
引渡し後から返済が始まりますので、考慮してスケジュールを立てていきましょう。
家自体にかかるお金です。建築会社などで見積りをだしてもらうと項目がたくさんあります。
会社によって表記方法や算出方法が異なりますが、その一部をご紹介します。
建物(家)の本体の金額です。「坪単価」で算出されるところもあります。その場合、家の広さ×坪単価となります。
この金額に含まれている設備や仕様は建築会社によって大きく異なりますので、何が標準で採用されているのか「標準仕様」を確認するようにしましょう。
自分達の希望する設備が、ある会社では標準で入っているけれど、ある会社ではオプションで別料金となる、ということは日常茶飯事です。
床暖房や全館空調が標準でついている会社や天井高が標準で高い会社などもありますし、建物価格はとても安いけれど空調設備や照明などが付いていない、という場合もあります。
そういった部分も建築会社選びのポイントになるかと思います。
家を建てるにあたり必要となる専門業者による工事費のことです。
本来、建設業の許可は29種類の業種ごとに分かれており、基本的に許可を受けていない業種の工事を請け負うことはできません。
しかし、家を建てるのには複数の業種の工事が必要です。
かといって、注文者が工事の種類ごとに業者を探して依頼するのは現実的に厳しいですし、ハウスメーカーにとっても不便です。
そこで、法律で「附帯工事」に当たる工事であれば許可が無くても受注ができることとしています。
例えば基礎工事や電気の配線をつなぐ電気工事、エアコン設置工事などです。
家というのは色々な要素が詰まっているので、多くの業者が関わります。
また、家や土地によって変わってくる工事もあります。
会社によっては坪単価に含まれていたり項目によって別途で表記していたりと、こちらも会社ごとに大きく異なるので注意しましょう。
文字通り、設計業務における費用のことです。
国土交通省が建築士法に基づき「業務報酬基準」というものが示されていますが、あくまで「基準」なので面積や工事費に対する割合で簡易的に定めている会社もあります。
「設計」と「管理」を含め「設計管理費」と表現されることもあります。
「管理」とは、工事を問題無く進めるためにかかる費用のことです。
設計費は、設計事務所においてかかるものと思われる方もいらっしゃいますが、ハウスメーカーや工務店等においても発生します。
色々なものが含まれますが、主に工事以外にかかる費用のことです。
例えば家を建てるには様々な申請が必要になります。
申請自体は建築会社で行いますが、その申請をするには費用が発生しますし、必要書類を取得するのにも費用がかかるのです。
そういった、工事以外にかかる費用というのも細かく存在しますので、その費用を会社によってはまとめて「諸費用」としています。
【自己資金】
住宅ローンを組むとしても、ある程度の自己資金が必要です。
主に住宅ローンの頭金と諸費用です。
頭金がなくても住宅ローンを組むことは可能ですが、審査が厳しくなる場合もあるので注意が必要です。
銀行にもよりますが、住宅ローンを借りる際、基本的には住宅の建築工事にあたる部分が対象になります。
そのため、工事以外の費用である「諸経費」の部分は住宅ローンに組み込むことが出来ない場合があるので注意しましょう。
自己資金が多いほど返済負担を軽減できますが、教育費や生活費はきちんと残すよう将来のことも考慮して計画を立てましょう。
ペアローンや収入合算、ミックスローンなど昨今住宅ローンの組み方は多様化しています。
それぞれの特徴を知り、夫婦の働き方や将来の生活変化を見越して自分たちに合ったベストなタイプを選択しましょう。
・元利均等返済
毎月返済額が同じになるよう元金と利息を振り分けて返済する方法
元金が減りにくいですが、月の返済額が一定になるので返済スケジュールが立てやすいです。
こちらを採用される方が多い傾向にあります。
・元金均等返済
毎月同じ額の元金を支払い、元金が早く減る方法
元利均等に比べ最初の支払いが多くなりますが、元金が減る度に利息も減りますので、返済する総額はこちらの方が安くなります。
全期間固定型、固定期間選択型、変動型の3タイプがあります。
現在は低金利の傾向にあるため変動金利が人気です。
しかし、将来は金利上昇の可能性もあるので考慮して選択しましょう。
住宅ローンを利用してマイホームを取得した場合、税金の一部が控除される制度のことです。
毎年の住宅ローン残高(年末時点)の1%を10年間控除してくれるというものです。
最大控除額は毎年40万円です。
基本的には所得税から控除されますが、控除しきれなかった分は翌年の住民税から控除されます。
しかし、「住民税からの控除額」には上限が定められており、前年の課税総所得金額の7%かつ、136,500円が限度となっています。
適用されるには条件があります。
・新築もしくは取得日から6ヵ月以内に入居している
・借り入れした人の合計所得金額が3,000万円以下である
・ローンの返済期間が10年以上ある
・登記簿に記載されている床面積が50㎡以上ある
・床面積の2分の1以上が自分の居住用である
※2014年4月から2021年12月の場合に限ります。
≪2022年に住宅ローン控除が改正されました≫
2022年の税制改正によって住宅ローン控除も改正され内容が一部変更となりました。
・控除率が1% → 0.7%に引き下げとなりました(2025年まで)
・住民税からの控除額の上限が136,500円 → 97,500円に引き下げとなりました
・2021年末時点ですでに控除の適用を受けている場合は、控除率・限度額などは変わらず継続されます
・2022年1月1日以降の入居にて税制改正が適用されます
・合計所得金額の上限が3,000万円以下 → 2,000万円に引き下げとなりました
・床面積が50㎡以上 → 40㎡以上に緩和されました
・2025年12月末までの入居が対象
2026年以降も継続されるかは現在不明です。
新しい発表があり次第またこちらでご紹介させていただきます。
土地をお持ちでない方は、土地の取得が必要です。
インターネットや不動産会社で情報収集して探します。
やみくもに見るのではなく自分の希望を整理しておくことが大切です。
気になる土地があった場合、購入する前に建築会社にも見てもらうことが大切です。
「希望する家がその土地に建てられるのか」という目線で、プロの的確なアドバイスを得ることができます。
不動産会社はあくまで「土地を売る」のが目的なので、必ずしもそこまで気にしてくれているわけではないのです。
また、さまざまな法的規制があるため、土地を見極めるのは難しい面があります。
キレイに整った土地でなくても工夫次第では良いプランができる場合もありますので建築会社と一緒に土地探しをされることをおすすめします。
建築会社は様々な面から検討しましょう。
担当者との相性はどうか・建築費は予算に合っているか・コスト調整に応じてくれるか・デザインやプランは自分の好みか…。
最初から1社に絞るのではなく数社を比較検討しながら進め、ベストな会社を選びましょう。
建築会社はそれぞれ得意な工法やデザインがあり、性能面でも特徴があります。
モデルハウスの見学や建築会社で開催されるイベントに参加するなどして、その建築会社の特徴を把握しましょう。
住宅の工法・構造は大きく4つあります。
家を建てた後は見えない部分ですが、長く住み続けるには重要なポイントです。
それぞれ一長一短ですので、これが良い・悪いというのはありませんが、よく理解した上で決めると良いでしょう。
古くから採用されている日本の伝統の工法で、「在来工法」と呼ばれることが多いです。
柱や梁などの「縦と横の軸」、筋交いと呼ばれる「斜めの軸」で建物を支える骨組みが特徴です。
設計の自由度が高く、リフォームもしやすいので歴史的にも長く採用されている工法です。
木造の建築会社において1番多いのがこの在来工法になります。
西部開拓時代のアメリカで広まり、ハリケーンの多い欧米で発展した工法です。
2×4(ツーバイフォー)と呼ばれることが多いのですが、これは家を建てるときに「2インチ×4インチ」サイズの木材を使用するためこの名が定着しました。
日本ではあまり「インチ」は使用されませんが、欧米で発展した工法のためこの名が浸透しました。
2×4に限らず、「2×6」や「2×8」といった工法も存在します。
柱や梁の代わりに床・壁・屋根に部分を「面」でつくり、それらをがっちり組み合わせ「箱」として空間をつくっていきます。
ただ難点として、「箱」を組み合わせてつくられるため、間取りに制限がでてきます。
打合せの途中で間取り変更ができなかったり、将来リフォームがしにくい(制限がある)ということは覚えておきましょう。
Reinforced Concrete の略でRC造と呼ばれています。直訳は、補強されたコンクリートという意味です。
RC造には、壁式構造とラーメン構造の2種類があります。
柱、梁をコンクリートでつくることで柱の本数を減らすことができ、大きな空間をつくりやすいです。
柱や梁を鉄骨でつくる構造になります。
鉄骨造には使用する鉄骨の種類によって、「軽量鉄鋼造」と「重量鉄骨造」の2種類があります。
鉄骨造の特徴はその強度です。重量鉄骨の方が強度は高いですが、一般的な住宅としては軽量鉄骨造を採用されることが多いです。
また、木造と比べ必要な柱の本数が少なくなるので、その分大空間をつくりやすいです。
広い空間をつくりたい方や、店舗併用住宅を検討している人にはおすすめの構造です。
それぞれ構造部の素材や建物を支える方法が異なります。特徴を理解して、家族で建てたい家にふさわしい工法を選びましょう。
家づくり最大の悩みどころであり、楽しみであり、成功のポイントでもあるのが間取りや設備・建材などのプランニングです。
日頃の生活パターンを改めて振り返り、将来の変化も想定したうえで考えることが重要です。
どんな間取りにするか、どんな設備・建材を採用するかなど、プランによって住み心地や家のデザインは大きく変わります。
新しい家で叶えたいライフスタイルを思い描きながら、自分流の家事がしやすい動線や将来の家族の変化なども踏まえてプランニングを考えましょう。
快適な家をつくるためのポイントを一例ですがご紹介します。
・水まわりをまとめて、家事が快適な動線
・「居場所を決めてそこにしまう」の徹底が散らからない収納の基本
・音や視線などの問題は図面では気付きづらいので実際のお家を見学して確認
・住んでからのこうすれば良かったランキング上位のコンセントの「位置」と「数」
プランを検討しているとあれもこれも採用したくなり、予算をオーバーしがちです。
そういう時は、家づくりの当初に決めた要望の優先順位に立ち返ってみましょう。
MUST・WANTに分けたリストのうちWANTの要望をあきらめる、または先送りにすることによりMUSTの要望を残したままでコスト調整がしやすくなります。
値札の付いた完成済み商品を買うのと違い、契約をしてから進める注文住宅は、契約時の確認がとても大切です。
契約してしまったら後には戻れません。内容も難しいものばかりですが、ひとつひとつ不明瞭なところは担当者に確認して解決しましょう。
最終プランと見積書に納得したら、いよいよ請負契約を結びます。
工事中の現場見学は基本可能ですが、工事現場には危険な道具もあるので怪我等には十分注意しましょう。
特に小さいお子様は目を離さないよう気を付けましょう。
気になった部分があった場合、その場にいる職人に言うのではなく、窓口である建築会社へ連絡を入れましょう。
契約しているのは「建築会社」になりますので、全体を的確に把握しているのは建築会社になります。
その場の職人の判断で何かを行うことで、他の部分に支障をきたす可能性もありますし、後々「言った言わない」のトラブルを防ぐこともできます。
家づくりの進め方を6つのステップに分けて解説させていただきました。
実際の家づくりでは、他にもやることや考えること、決めなくてはならないことはたくさん出てきます。
とはいえ、重要なポイントを押さえておけば決して難しいことではありません。
知識はあるに越したことはありませんが、難しい部分が多いので建築会社に教えてもらうというのも手です。
質問することで、その建築会社のレベルも図れることもあるかと思います。
変に考えすぎず、せっかくの注文住宅を楽しむことも忘れずに!
建築会社によく相談し、大満足な家づくりをとなることを心から願っております。
株式会社黒澤工務店
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